ミュージカル『An American in Paris(パリのアメリカ人)』を宝塚歌劇団雪組が上演することが発表された。
主演は雪組トップスターの朝美絢で、潤色・上演台本に同劇団の石田昌也、演出・訳詞は指田珠子がクレジットされている。愛知県名古屋市中区栄の御園座で、8月14日~9月4日までの上演となる。
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本作は1951年公開の映画「巴里のアメリカ人」にインスピレーションを得て、英国の国際的バレエ振付家のクリストファー・ウィールドンがミュージカル舞台化、2014年にパリで初演した。2015年にブロードウェイで上演し、トニー賞4部門受賞ほか各演劇賞を受賞。英国ローレンス・オリヴィエ賞も1部門受賞した。作曲はジョージ・ガーシュウィン、作詞にアイラ・ガーシュウィン、台本はクレイグ・ルーカス。
パリで夢を追いかける若者たちによる「恋」を、「アイ・ガット・リズム」などのガーシュウィンの名曲で彩り、美しくも高度な「ダンス」で描く、スタイリッシュな作品だ。
日本ではブロードウェイ版のレプリカ公演を劇団四季が2019年に東京の東急シアターオーブで初演し、その後横浜・名古屋・京都で上演。「パリアメ」や「AAIP」の略称でファンに親しまれたが、新型コロナウイルス感染拡大による劇場閉鎖の影響で、2020年より公演が途中中止となってしまった。
なお、オリジナルプロダクションやレプリカ公演の劇団四季版の演出・振付はクリストファー・ウィールドンによるものだが、宝塚歌劇団版にはクリストファーの名前はクレジットされていないので、独自の演出や振付になるのだろう。
今回の『パリのアメリカ人』宝塚歌劇団上演の報を受けて、Xでは、劇団四季ファンからは歓迎の声があがる一方で、複雑な声も漏れ聞こえた。
やはり、当時のコロナ禍による公演中止から現在に至るまで再演のニュースがない中で、他の劇団がパリアメを上演するとなると、「もう劇団四季のパリアメは見られないのではないか?」という憶測が沸き起こるのは、どうしても無理もないことだろう。
現在のところ、劇団四季の『パリのアメリカ人』の公式HPは残っており、上演権を手放したような形跡は見られない。しかし、再演するような気配がまったく感じられないのも事実だ。
最近では長年上演されていなかった、ミュージカル『ウィキッド』が会員先行発売日に全日程売切となり、大きな騒動になるなど、海外ミュージカルの再演熱が高まっている傾向にある。
宝塚歌劇団での上演をきっかけに、また、劇団四季の『パリのアメリカ人』を見られる日がいつかくることに期待し、良い報がくること願って待っていよう。
また、劇団四季ファンの中には、宝塚歌劇団雪組の『パリのアメリカ人』を見てみたいという人もいることだろう。公式サイトなどをこまめにチェックすることをおすすめする。
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劇団四季版ミュージカル『パリのアメリカ人』舞台映像